とことん – 孫正義物語を読み終わって

とことん – 孫正義物語を読み終わって

「とことん – 孫正義物語」という小学生向けの本を読んだ。

感想を残しておく。

要約 – 小学校時代

本書は、小学校時代、中高時代、アメリカ滞在期から現代の3部構成となっていた。

主人公は、安本正義(孫正義)。

父、母、祖母、兄の5人家族。

在日韓国人であり、韓国では「孫」という名字だが、日本では「安本」という姓を名乗っている。

在日韓国・朝鮮人が差別されていた時代ということもあり、韓国籍であることを友だちに隠している。

小学校時代では、クラスの班長(リーダー)である正義が、不登校の生徒を学校に行けるよう、クラスの生徒全員を巻きこんで解決していく話。

暴力をする側と暴力を受ける側のそれぞれの事情を汲み、みんなにとって良い方向へ導いていく姿が描かれている。

「一人はみんなのために、みんなは一人のために」

これは、小学校のクラスのモットーだった。

感想

先生の意見や同級生の意見をしっかり聞き、そして自分の考えをちゃんと伝える、正義。

当たり前のことを確実に行う、すごい子どもだったのだなと感じた。

要約 – 中学・高校時代

中学校時代では、正義の夢に向かって踏み出す話が書かれている。

彼は、日本の学校の先生になりたいと考えた。

しかし、韓国籍では公立学校の先生や公務員にはなることができなかった。

帰化したい旨を家族に伝えるが、了承が得られず、家族の仲が悪くなる。

日本の学校の先生になりたいという夢が断たれてしまい、目標がなくなり、月日があっという間に過ぎていく。

中学3年になったころ、父が体調を悪くし、入院することになる。

症状が深刻で、入院費もかさみ、兄は中学卒業後、働きに出ることになる。

正義には、高校、大学まで出るように言われる。

正義は、家族が大変なのに、なんの力にもなれず、自分は非力であること、
夢がつぶれたくらいで、くさっている自分に苛立ちを感じた。

そして、ここから前進をしていくことになる。

正義は、日本一の実業家になるという夢を持つことになる。

そのために、九州で1,2を争う進学校に進むことを決意する。

猛勉強をして、合格を掴み取る。

高校で、実業家の夢に向かって突き進んでいく正義だが、

韓国籍あることにちゃんと向き合わないといけないことに気づき、

祖母と韓国に行き、韓国での温かい出迎えに感激し、韓国籍であることに誇りを持つことになる。

感想

祖母がいつも言っていた言葉に、強く感銘を受ける。

どげなつかことがあろうと、どげな苦しかことがあろうと、誰かが助けてくれた。だからな、正義、何があっても、人をうらんじゃいけんよ。わしらが生きておるのは、人様のおかげじゃけんね。

一人で生きていけると勘違いしてしまったりするが、たくさんの人の支えの上で、自分は大きな問題ものもなく、生活ができているのだとつくづく思う。

人様のおかげ。本当にそうだ。

だからこそ、助けていただいた恩はそれ以上でお返しをしていかないといけないと再認識する。

要約 – アメリカ滞在期

アメリカを知ろうと考え、セラモンテ・ハイスクールの2年生に編入する。

早く、大学に進みたい思いから、飛び級制度を知り、校長先生に3年生にしてもらえるよう相談し、

編入から1週間で3年生になる。

そして、すごいスピードで4年生になり、検定試験(高校卒業資格)を受けることになる。

わずか3週間でアメリカの高校生活を終え、大学生になる。

大学生になり、毎日一つ発明を考えることを実践していく。

「1日五分発明」と呼ばれる。

正義は、25歳で、肝臓を悪くするが、3年後に回復。

入院中、本を三千冊以上読み、

「人生は、長さではない。以下に燃焼して生きたか、だ」と考えていたとのこと。

病気から打ち勝った際には、

生きている一日一日が、かけがえのない贈り物に思えてきたとも言っている。

あるラジオ番組で、若い人に向かって言った言葉。

一回しかない人生を、魂を打ち込んで志高く過ごす。どんな仕事でもいい。自分の夢が、個人の夢という次元を超えて、ひとりでも多くの人に感動を与えるものになる、それが<志>だと思います。若い人たちに、そうした<志>を持ってほしいんです

感想

何事にも、とことん取り組む。自分を卑下している暇がもったいない。

一所懸命、自分の夢に向かって突き進むことの大切さを学んだ。

お金よりも、誰かのありがとうや誰かの笑顔のために、自分の命を燃やしていきたいと思う。

ただ、お金がないと夢を実現することも難しかったりすることは、確か。

今は、お金の集め方は色々出てきているし、夢を強く念ずることを改めてやってみようと思った。

書籍

参考リンク

孫正義 もっと狂え!本気で狂え!:日経ビジネス電子版
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19nv/120500136/120500001/

孫正義氏の学生時代〜ソフトバンク設立。 | co-media [コメディア]
https://www.co-media.jp/article/2547

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